薬剤師の求人倍率はどのくらい?

2019-09-22

薬剤師は医薬品の専門家です。医薬品全般の知識を持ち、処方せんの指示に基づいて調剤を行います。薬剤師は薬局や病院などの医療機関、ドラッグストア、研究施設など様々な場所で活躍している職業です。薬剤師は難易度の高い国家試験をパスする必要があるため、合格率が低く慢性的な薬剤師不足を起こしています。

薬剤師の求人倍率はどのくらいなのでしょうか?薬剤師の仕事内容や求人倍率について詳しく解説します。

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薬剤師の仕事とは?

薬剤師の主な業務は、一般的に医師の出した処方せんに基づいて調剤を行うことです。それ以外にも、患者に対して薬の服用の仕方や注意事項などの説明も行います。医薬品についての知識を持っているため一般用の医薬品や医療用の医薬品を販売することができます。

薬を求めている人の相談に乗ることもあるため、薬剤師の業務にはコミュニケーション能力も必要です。薬の専門家として、薬の役割や服用方法、副作用などをわかりやすく説明することが求められるので、言葉のバリエーションや理解しやすい言い回しなども必要になってきます。

調剤以外の業務としては、学校などの施設の環境衛生管理や、医薬品における研究開発に関わる仕事もあります。小学校や中学校、高等学校などで薬物乱用や喫煙の危険性についての講演会を行う啓発活動も薬剤師の役割の一つです。

このように薬剤師は医薬品を取り扱うだけではなく、薬の正しい使い方などを説明することもあり業務は多岐に渡ります。いろいろな場所で活躍が期待できる職業の一つです。

薬剤師の求人倍率の変動

薬剤師は人材不足と言われ続けていますが、求人倍率はどのように変化しているのでしょうか?厚生労働省の発表によると、薬剤師の求人倍率は10倍以上となっています。全職種を合わせた求人倍率については1.37倍となっているので、薬剤師の求人倍率がずば抜けて高いのがわかります。

求人倍率が高いということは、それだけ薬剤師が不足しているということです。

薬剤師の国家試験の合格率は上昇していますが、薬剤師の人材不足は継続しています。薬剤師は少しずつ増加していますが、まだ十分な人材数はありません。さらに薬剤師は薬局以外にも需要があるため、長年にわたって人手不足が解消されないままです。

毎年、薬剤師が多くなりすぎて就職難になるといったような噂が流れます。ですが薬剤師の求人数に対しての薬剤師の数が圧倒的に足りていないため、今後も薬剤師不足は続くと予想されています。求人倍率が高いため、薬剤師は高待遇のケースが多く人気の職業の一つです。関連情報→薬剤師求人:APOPLUS薬剤師

なぜ薬剤師が不足しているのか

薬剤師が不足している主な原因は、合格率の低さ・需要の増加・潜在薬剤師の多さなどがあげられます。薬剤師の資格を取得するためには、まず6年の教育課程を修了する必要があります。試験資格を得た上で、さらに国家試験をパスすることが求められるため、薬剤師は非常に難易度が高いです。

薬剤師国家試験の合格率が低いため、薬剤師の絶対数が少なくなっています。次に薬剤師は薬局や病院以外の働き口が増加しているため、人材不足が起きています。薬剤師を求めている職場としては、調剤薬局・病院・ドラッグストア・製薬メーカーなど様々です。

特にドラッグストアは全国にかなりの数が増加し調剤などの需要が増えたため、薬剤師不足の大きな原因と言われています。薬剤師には女性が多く、薬剤師の約6割が女性です。女性が活躍できる職業として薬剤師は人気ですが、女性が多いことで潜在薬剤師の割合が多くなっていると考えられます。

潜在薬剤師とは薬剤師の資格を所有してはいるが薬剤師の仕事についていない人のことを指します。女性は結婚や出産などの影響もあり、産休や育休をとるケースが多いです。そのため薬剤師が足りずに、人材の需要と供給のバランスが取れない状況になっています。

かかりつけ薬剤師制度の影響は?

薬剤師不足については「かかりつけ薬剤師制度」の影響も少なからずあるとされています。かかりつけ薬剤師制度は2016年に施行された制度です。かかりつけ薬剤師制度は、一人の患者に対して一人の薬剤師が担当になって薬の説明や管理を行います。

利用者にとっては複数の病院から出された薬の管理をかかりつけ薬剤師に一括で行ってもらえるので便利です。薬が重複したり、飲み合わせに問題がある場合などにもチェックしてもらえるので安心です。特に病院に行く機会が多く、薬の種類が増える傾向にある高齢者にとって便利な制度だと言えます。

かかりつけ薬剤師の中には、薬局がしまっている時間でも24時間対応を行ったりすることもあります。利用者の自宅を訪問し在宅医療を行う役目も持ってるのも特徴の一つです。処方せんの出された薬を高齢者の自宅まで届けたり、薬を正しく飲んでいるのか確認したりもします。

かかりつけ薬剤師は心強い存在ですが、かかりつけ薬剤師指導料が発生します。3割負担の場合には60円〜100円ほど負担が増えることになります。かかりつけ薬剤師になるためには、3年以上の調剤実務経験があり、薬局に半年以上で週32時間以上の勤務をしていることが必要です。

その上で研修を受けて資格を取得します。かかりつけ薬剤師の制度が導入されたことにより、薬剤師のニーズがさらに高まり薬剤師不足を招いています。

医療業務の変化

医療業務は、効率化を進めているため大きく変化しています。主な変化としては電子薬歴システム・対話式電子薬歴管理システム・薬局情報共有プログラムなどのシステムがあります。2018年から電子薬歴システムによって電子処方せんが普及し始めました。

ペーパーレスで処方せんが処理できるため業務の効率が上昇することが考えられます。対話式電子薬歴管理システムは、処方せんを細かく比較したりスケジュール管理をしたりと薬局の業務が迅速に提供できることが期待できます。

医療業務に対するシステムは次々と進歩しています。このことから薬剤師の需要も変化していくと考えられます。ただし医薬品の品質・有効性・安全性の確保に関する法律である薬機法があるため、薬剤師自体の仕事は無くなることはありません。

今後、医療業の機械化が進み大きく業務内容が変化した場合には薬機法が改正される可能性はあります。長期的に考えれば薬剤師の需要と供給のバランスには変化が起きることも考えられますが、薬剤師の人材不足はしばらく続いていくと予想されています。